「毎日将棋を指しているのに、なかなか強くならない……。」
将棋を始めたばかりの頃、このように悩む人は少なくありません。
実際、私も将棋ウォーズで初段になるまでは「とにかく勉強時間を増やせば強くなる」と考えていました。しかし振り返ってみると、上達を遅らせてしまう勉強法がいくつもあったと感じています。
将棋は勉強量も大切ですが、それ以上に何を優先して勉強するかが重要です。
この記事では、将棋ウォーズで初段になった実体験をもとに、初心者がやってしまいがちな勉強法と、その代わりに優先したい勉強法を紹介します。
遠回りを避けて効率よく初段を目指したい方は、ぜひ参考にしてください。
将棋初心者がやってはいけない勉強法7選
① 長手数の詰将棋から始める
初心者によくある失敗が、いきなり5手詰や7手詰、さらに長手数の詰将棋に挑戦してしまうことです。
難しい問題を解けば強くなれそうに感じますが、実際には途中で考えがまとまらず、詰将棋自体が嫌になってしまうことも少なくありません。
私自身も最初は難しい問題に挑戦したくなりましたが、最も効果を感じたのは3手詰を繰り返し解いたことでした。
3手詰を繰り返すことで、王手の形や詰み筋が自然と身につき、終盤で考える時間も短くなりました。
初段を目指すのであれば、まずは3手詰を何周も繰り返す方が効果的です。
初段を目指すなら詰将棋は3手詰で十分?実体験からおすすめの勉強法を解説
『3手詰ハンドブック 新版』レビュー|初心者から初段まで繰り返し解きたい定番詰将棋集
② 定跡ばかり覚える
将棋を始めると、多くの人が最初に定跡を勉強します。
もちろん基本的な定跡を知ることは大切ですが、初心者のうちは細かい変化まで覚える必要はありません。
実戦では相手も定跡どおりに指してくるとは限らず、少し形が変わるだけで暗記した内容が使えなくなることも多いからです。
私も最初は定跡をたくさん覚えようとしていましたが、それ以上に勝敗へ影響したのは終盤力でした。
多少序盤で不利になっても、寄せや手筋を知っていれば逆転できる局面は珍しくありません。
初段を目指すなら、定跡は最低限にして、余った時間を終盤の勉強に使うことをおすすめします。
初段になるために定跡はどこまで覚える?実体験から必要な範囲を解説
③ 手筋を勉強しない
初心者が見落としがちなのが手筋の勉強です。
手筋とは、将棋でよく現れる基本的な攻め方や受け方のことです。
例えば、
- 駒をただで取る
- 両取りをかける
- 駒の働きを良くする
こうした基本的な形を知っているだけで、実戦の勝率は大きく変わります。
私が初段になるまでで、最も役に立った勉強の一つが手筋でした。
定跡は局面が限定されますが、手筋はどんな戦法でも使えます。そのため、一度覚えれば多くの対局で役立ちます。
初心者ほど、定跡より先に手筋を学ぶ価値は高いと感じています。
初段になるために手筋はどれくらい重要?定跡より優先すべき理由を実体験から解説
『将棋・ひと目の手筋』レビュー|初段を目指すなら最初に読みたい手筋本
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④ 実戦だけを指す
将棋ウォーズや将棋クエストは手軽に対局できるため、毎日何局も指している人も多いでしょう。
もちろん実戦経験は重要ですが、実戦だけでは同じ負け方を繰り返しやすくなります。
例えば、
- 詰みを逃す
- 手筋を知らずに損をする
- 寄せ切れない
といった弱点は、対局を繰り返すだけではなかなか改善しません。
私も実戦ばかり指していた時期は、勝率が伸び悩みました。
一方で、詰将棋や手筋を勉強しながら実戦を続けるようになってからは、「以前なら気づけなかった手」が見えるようになり、少しずつ勝率が上がっていきました。
実戦と勉強を組み合わせることが、上達への近道です。
将棋は実戦より勉強が重要?私が将棋ウォーズ初段になるまでに実感したこと
⑤ 戦法を頻繁に変える
「新しい戦法の動画を見たから試してみよう」
「負けたから別の戦法に変えよう」
このように、戦法を頻繁に変えてしまうのも初心者によくある失敗です。
新しい戦法を覚えるのは楽しいですが、そのたびに序盤の考え方や基本的な形を覚え直すことになります。
その結果、どの戦法も中途半端な理解になってしまい、なかなか実力が伸びません。
私自身も、棒銀・石田流・四間飛車などさまざまな戦法を指してきました。しかし、ある程度一つの戦法を続けて指すようになってからは、序盤で迷うことが減り、中盤や終盤に意識を向けられるようになりました。
もちろん、自分に合う戦法を探すこと自体は悪いことではありません。ただし、「負けるたびに戦法を変える」のではなく、まずは一つの戦法をある程度続けてみることをおすすめします。
初心者のうちは、戦法よりも詰将棋や手筋など、どんな将棋でも役立つ基礎を優先した方が効率よく上達できます。
将棋初心者が初段になるまでの勉強法|初心者からのおすすめロードマップ
⑥ 棋譜並べだけをする
将棋の勉強法として有名なのが棋譜並べです。
プロ棋士の対局を並べることで、駒組みや攻め方、局面の考え方を学ぶことができます。
しかし、初心者が初段を目指す段階では、棋譜並べだけを優先する必要はないと私は考えています。
というのも、初心者はまだ基本的な手筋や寄せの知識が十分ではありません。
その状態で棋譜を並べても、「なぜこの手を指したのか」が分からず、ただ駒を動かすだけになってしまうことがあります。
私自身も初段になるまでは、ほとんど棋譜並べをしていませんでした。
その代わりに、詰将棋や手筋、寄せの勉強を優先したことで、実戦でもすぐに使える知識が増え、着実に力がついていきました。
もちろん、棋譜並べが不要というわけではありません。
基本的な終盤力が身についてから取り組めば、より多くのことを吸収できる勉強法になります。
初心者のうちは、優先順位を少し下げても問題ないでしょう。
⑦ 勉強時間だけを増やそうとする
「毎日3時間勉強しないと強くなれない。」
このように考えてしまう人もいますが、実際には勉強時間よりも勉強内容の方が重要です。
例えば、
- 30分だけ詰将棋を集中して解く
- 手筋を少しずつ覚える
- 実戦で学んだことを振り返る
こうした勉強を毎日続ける方が、何となく長時間将棋を指すよりも効率よく上達できることがあります。
私も初段になるまでの勉強時間は、毎日1時間程度でした。
決して長時間ではありませんが、詰将棋・手筋・寄せといった優先順位を意識して勉強を続けたことで、着実に実力を伸ばすことができました。
将棋は一日で強くなるものではありません。
だからこそ、無理をして長時間勉強するよりも、「毎日続けられる勉強法」を見つけることが大切です。
初段になるために毎日どれくらい勉強すればいい?実体験からおすすめの勉強時間を解説
初段を目指すなら何を優先して勉強すべき?
ここまで紹介したように、「やってはいけない勉強法」は、どれも勉強そのものが悪いわけではありません。
問題なのは、初心者の段階で優先順位を間違えてしまうことです。
私が初段を目指すなら、次の順番で勉強することをおすすめします。
- 3手詰を繰り返し解く
- 手筋を覚える
- 寄せを学ぶ
- 実戦で試す
- 基本的な定跡を覚える
この順番で勉強すると、終盤力が自然と身につき、多少序盤が不利でも勝ち切れる将棋が増えてきます。
また、一つひとつの勉強が実戦につながりやすいため、「勉強したことが役に立っている」という実感も得られます。
「何から始めればいいか分からない」という方は、まずは3手詰と手筋から始めてみてください。
初段になるためにおすすめの棋書6選|将棋ウォーズ初段の私がおすすめする読む順番
将棋初心者が初段になるまでの勉強法|初心者からのおすすめロードマップ
よくある質問(FAQ)
Q1. 将棋初心者は最初に何を勉強すればいいですか?
初心者は、まず3手詰の詰将棋や基本的な手筋を優先して勉強するのがおすすめです。終盤力が身につくと、実戦で勝てる場面が増えやすくなります。定跡は基本的なものを覚える程度でも、初段を目指す段階では十分です。
Q2. 将棋初心者は定跡をたくさん覚えるべきですか?
いいえ。初心者のうちは細かい定跡を暗記するよりも、詰将棋・手筋・寄せの勉強を優先した方が効率よく上達できます。定跡は相手の指し方によって外れることも多いため、まずは基礎力を身につけることが大切です。
Q3. 実戦だけをたくさん指せば強くなれますか?
実戦経験は重要ですが、実戦だけでは同じミスを繰り返してしまうことがあります。詰将棋や手筋の勉強を並行して行い、実戦で学んだことを振り返ることで、より効率よく上達できます。
Q4. 詰将棋は何手詰から始めるのがおすすめですか?
初めて詰将棋に取り組むなら、3手詰がおすすめです。難しい問題に挑戦するよりも、3手詰を繰り返し解いて基本的な詰みの形を覚える方が、初心者には効果的です。
Q5. 将棋初心者が初段を目指すなら、何を優先して勉強すればいいですか?
私のおすすめの優先順位は次のとおりです。
- 3手詰の詰将棋
- 手筋
- 寄せ
- 実戦
- 基本的な定跡
初心者のうちは勉強時間よりも「何を優先して学ぶか」が重要です。基礎をしっかり身につけることで、効率よく初段を目指せます。
まとめ
将棋初心者がやってはいけない勉強法を7つ紹介しました。
- 長手数の詰将棋から始める
- 定跡ばかり覚える
- 手筋を勉強しない
- 実戦だけを指す
- 戦法を頻繁に変える
- 棋譜並べだけをする
- 勉強時間だけを増やそうとする
これらはどれも「絶対にやってはいけない」というわけではありません。
大切なのは、初心者のうちに優先順位を間違えないことです。
私自身、将棋ウォーズで初段になるまでを振り返ると、最も役立ったのは詰将棋や手筋、寄せといった基礎的な勉強でした。
定跡や棋譜並べも大切ですが、それらは基礎が身についてからでも十分遅くありません。
遠回りを避けて効率よく初段を目指したい方は、まずは基礎を固めることから始めてみてください。

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