四間飛車を指しこなす本② レビュー|穴熊対策を学ぶなら今でもおすすめの一冊

はじめに

四間飛車を指し始めると、多くの人が一度は壁にぶつかるのが居飛車穴熊です。

私も最初は穴熊相手にどう攻めればよいか分からず、気付けば穴熊を完成させられてしまい、そのまま押し切られることが何度もありました。

そんなときに読んだのが『四間飛車を指しこなす本②』です。

2000年発売と少し古い本ですが、2026年現在でも読む価値があるのか、実際に読み返した感想を紹介します。


本の概要

  • ページ数:約256ページ
  • 発売:2000年
  • 対象:四間飛車初心者~初段程度

『四間飛車を指しこなす本①』が対急戦を扱っているのに対し、本書では居飛車穴熊対策を中心に学ぶことができます。

→『四間飛車を指しこなす本①』の詳しいレビューはこちら

収録されている主な内容は

  • 角交換振り飛車
  • 5六銀即攻型
  • 6六銀型四間飛車
  • 4八銀戦法
  • 藤井システム基礎編

などです。

本①と同じく次の一手形式で構成されており、テンポよく学習できます。

さらに各章の最後には要点がまとめられているので、復習や理解度のチェックにも役立ちます。


実際に読んだ感想

本①と同様、次の一手形式なので気軽に読み進められます。

一般的な定跡書のように長い変化を一度に読む必要がなく、短時間でも学習できる点は大きな魅力です。

また、章末にポイントが整理されているため、

「この章で何を覚えればいいのか」

が分かりやすく、読み終えた後の復習もしやすいと感じました。


良かった点

穴熊対策が豊富に紹介されている

本書では一つの攻め方だけではなく、さまざまな穴熊対策が紹介されています。

そのため、

「自分にはこの攻め方が合っている」

という戦法を見つけやすいのが魅力です。

棋風に合わせて選択できる点は、本書の大きな強みだと思います。


藤井システムの基礎を学べる

藤井システムは四間飛車を代表する戦法の一つです。

本書ではその基本的な考え方も学ぶことができます。


気になった点

藤井システムは初心者には少し難しい

藤井システムは居玉のまま戦いを始めるため、攻めが切れてしまうと一気に苦しくなることがあります。

居玉は美濃囲いより守りが薄いため、一手のミスがそのまま敗着になることもあります。

プロのように正確に読めるなら非常に強力な戦法ですが、アマチュアではまず美濃囲いでしっかり囲う方が勝ちやすい場面も多いと感じました。


穴熊対策に特化している

本書は居飛車穴熊対策の本です。

急戦対策は『四間飛車を指しこなす本①』で学ぶ必要があります。

また、美濃囲いやミレニアムなど、他の持久戦への対策も別途勉強する必要があります。


他の本との比較

『四間飛車上達法』で持久戦の基本的な考え方を学んだ後、

「もっと具体的な対穴熊の攻め方を知りたい」

という人には本書がおすすめです。

急戦対策は『四間飛車を指しこなす本①』が担当しているため、①と②を合わせて読むことで、四間飛車の基本を幅広く学ぶことができます。


この本で私が学んだこと

急戦では相手の攻めを利用して反撃することが重要でした。

一方、穴熊では考え方が全く異なります。

穴熊は完成してしまうと非常に堅いため、相手が囲いを完成させる前に、自分から積極的に攻めていく必要があります。

私は最初、急戦と同じ感覚で穴熊相手にも受けながら指していました。

しかし、それでは穴熊を完成させてしまい、終盤でまったく崩せませんでした。

この本を読んでからは

「穴熊には主導権を握って攻め続ける」

という考え方を学び、穴熊への苦手意識が以前より少なくなりました。


藤井システムについて

本書で特に印象に残ったのが藤井システムです。

「居玉は避けよ」

「玉飛接近すべからず」

という将棋の基本的な格言に逆らう独創的な戦法です。

AIによる研究が一般的ではなかった時代に、このような戦法を考案・発展させたことには驚かされます。

実戦で藤井システムがうまく決まったときの爽快感は格別です。

指しこなすのは簡単ではありませんが、四間飛車党なら一度は挑戦してみてほしい戦法です。


この本を読むコツ

穴熊対策は一つだけではありません。

本書では複数の対策が紹介されていますが、すべてを一度に覚える必要はありません。

まずは一章読んだら、ネット対局で試してみることをおすすめします。

うまく勝てればそのまま自分の武器になりますし、勝てなければもう一度読み返したり、別の戦法を試したりしながら、自分に合った穴熊対策を見つけていくと良いでしょう。


さらに学びたい人へ

『四間飛車を指しこなす本③』では、藤井システムの応用まで紹介されています。

また、実戦では、藤井システムを警戒して相手が穴熊ではなく美濃囲いに組むことも少なくありません。

本③では、そのような美濃囲いへの対策も解説されているため、本書を読み終えたら続けて読むのがおすすめです。


結局買うべき?

次のような人にはおすすめです。

  • 居飛車穴熊への攻め方が分からない人
  • 四間飛車を指していて持久戦が苦手な人
  • 藤井システムを学んでみたい人
  • 次の一手形式でテンポよく勉強したい人

一方で、次のような人にはあまり向きません。

  • 急戦対策を学びたい人(本①がおすすめ)
  • 最新AI定跡を中心に学びたい人
  • 美濃囲いやミレニアムへの対策を学びたい人

総評

初心者:★★★★★
読みやすさ:★★★★★
対穴熊の充実度:★★★★★
最新性:★★★☆☆

『四間飛車を指しこなす本①』が急戦編なら、本書は持久戦・穴熊編です。

2000年発売と古い本ではありますが、穴熊攻略の考え方や攻めの手筋は現在でも十分実戦で役立ちます。

四間飛車を本格的に学びたい人には、本①と合わせてぜひ読んでほしい一冊です。

藤井システムの応用や美濃囲い対策は『四間飛車を指しこなす本③』で詳しく学べます。

また、四間飛車の考え方を学びたい人には『四間飛車上達法』がオススメです。

→『四間飛車上達法』の詳しいレビューはこちら

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