四間飛車を指しこなす本③ レビュー|藤井システム応用と対美濃囲いを学ぶなら今でもおすすめ

はじめに

『四間飛車を指しこなす本①』では急戦、『四間飛車を指しこなす本②』では居飛車穴熊対策を学びました。

そしてシリーズ最後となる本書では、藤井システムの応用や、美濃囲い・5筋位取り・玉頭位取りへの対策が紹介されています。

①・②を読み終えた人なら、「次に何を勉強すればいいのか」という疑問を持つ頃ではないでしょうか。

今回は、シリーズ完結編となる『四間飛車を指しこなす本③』を実際に読み返した感想を紹介します。

→『四間飛車を指しこなす本①』の詳しいレビューはこちら

→『四間飛車を指しこなす本②』の詳しいレビューはこちら


本の概要

  • ページ数:約272ページ
  • 発売:2000年
  • 対象:四間飛車初心者~初段程度

『四間飛車を指しこなす本①』『②』と同様、次の一手形式で学べる棋書です。

収録されている主な内容は、

  • 藤井システム
  • 対美濃囲い
  • 5筋位取り
  • 玉頭位取り

など。

②で紹介された藤井システムの基礎から一歩進み、より実戦的な内容を学ぶことができます。

また、章の最後には要点がまとめられているので、復習や理解度の確認にも役立ちます。


実際に読んだ感想

①・②と同じく次の一手形式なので、テンポよく読み進められます。

一方で、本書はシリーズの集大成という位置付けだけあって、①・②で学んだ知識を前提としている場面もあります。

そのため、

「今まで学んできたことがここでつながる」

という感覚がありました。

シリーズを順番に読んできた人ほど、本書の内容を理解しやすいと思います。


良かった点

本格的な藤井システムを学べる

②では藤井システムの基礎が中心でしたが、本書ではより本格的な内容が紹介されています。

藤井システムをしっかり身につけたい人には欠かせない一冊です。


実戦で遭遇しやすい持久戦への対策が充実

ネット対局では穴熊だけではなく、美濃囲いに組まれることも少なくありません。

また、5筋位取りや玉頭位取りも時々遭遇します。

本書ではそれらへの対策も紹介されているため、四間飛車党として実戦力を高めることができます。


気になった点

シリーズ3冊目ということもあり、やや応用的

本書は①・②の内容をある程度理解していることが前提になっています。

そのため、四間飛車を始めたばかりの人には少し難しく感じる場面もあるかもしれません。

まずは①・②を読んでから本書へ進むことをおすすめします。


他の本との比較

『四間飛車上達法』で急戦や持久戦の考え方を学び、

『四間飛車を指しこなす本①』で急戦、

『四間飛車を指しこなす本②』で穴熊対策を学んだあと、

さらに応用力を身につけたい人におすすめです。

藤井システムや対美濃囲いは②の内容の発展、

5筋位取りや玉頭位取りは①の内容の応用とも言えるため、①・②を先に読んでおくと理解しやすいでしょう。

→『四間飛車上達法』の詳しいレビューはこちら


この本で私が学んだこと

特に印象に残ったのは、美濃囲いへの攻め方です。

この本を読む前は、

「美濃囲いは穴熊ほど堅くないから何とかなるだろう」

と思い、特に狙いもなく駒組みを進めていました。

しかし、攻めのきっかけがつかめず、結局は無理に大駒交換へ持ち込み、形勢を悪くして負けることがよくありました。

本書を読んで、美濃囲いには4筋の位を取ることが攻めのきっかけを作るうえで重要だと学びました。

実戦でも以前のようにじり貧になることが減り、自分から攻めを組み立てられる場面が増えたと感じています。

また、5筋位取りは急戦・持久戦のどちらで採用される可能性もあるため、相手の駒組みをよく見て狙いを見極めることの重要性も学びました。

玉頭位取りについても、相手玉が堅いため、通常の急戦のように飛車交換を狙えば良いわけではないことが印象に残っています。


この本を読むコツ

本書は一気に読むよりも、実戦で困った戦型の章を読み返す使い方がおすすめです。

例えば、

  • 美濃囲いに負けたら「対美濃囲い」
  • 5筋位取りに苦戦したら「5筋位取り」

というように、自分の実戦経験と結び付けながら読むと理解が深まります。


シリーズを読み終えた感想

シリーズ3冊を読み終えて感じたのは、四間飛車は覚えることが本当に多い戦法だということです。

急戦、穴熊、美濃囲い、藤井システムなど、学ぶべき定跡や考え方は数多くあります。

しかし、実戦では本で学んだ形がそのまま現れることも多く、勉強した分だけ強くなれる戦法だと改めて感じました。

本書では「このシリーズをマスターすれば四段ほどの実力が身につく」という趣旨の記述があります。

もちろん実際には実戦経験や復習も欠かせませんが、四間飛車を体系的に学ぶシリーズとして非常に完成度が高く、「何をどの順番で学べばよいか」が分かりやすいシリーズだと思います。

私自身も、これから繰り返し読み返しながら実力を伸ばしていきたいと思っています。


結局買うべき?

こんな人にはおすすめです。

  • 四間飛車を本格的な武器にしたい人
  • 『四間飛車を指しこなす本①』『②』を読み終えた人
  • 藤井システムを深く学びたい人
  • 美濃囲いや5筋位取りへの対策を身につけたい人

逆に、こんな人にはあまり向きません。

  • 四間飛車を始めたばかりの人
  • 急戦や穴熊の基本から学びたい人(①・②がおすすめ)

総評

初心者:★★★★☆
読みやすさ:★★★★★
応用力:★★★★★
最新性:★★★☆☆

『四間飛車を指しこなす本③』は、シリーズの締めくくりとしてふさわしい一冊です。

四間飛車を本格的に自分の武器にしたい人なら、①・②と合わせて読む価値があります。

シリーズ全体を比較したい方は「四間飛車を学ぶなら最初に読むべき棋書5選」もご覧ください。

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