『詰めろ将棋』レビュー|詰めろ感覚を鍛えたい人におすすめの一冊

「終盤で勝ち切れない」「詰めろを見落として逆転負けしてしまう」と悩んだことはありませんか?

詰将棋で詰みを読む練習はしていても、「詰めろ」を専門的に学べる本は意外と多くありません。

今回紹介する『詰めろ将棋』(森信雄 著)は、詰めろを掛ける力と、詰めろから逃れる力を集中的に鍛えられる問題集です。

私自身、この本を将棋ウォーズ初段になる前に読みました。読んだ後は、詰めろを以前より見つけやすくなり、終盤での頓死も少し減ったと感じています。

この記事では、実際に読んだ感想や良かった点、他の終盤本との違いを紹介します。


結論:詰めろ感覚を身につけたい人にはおすすめ

最初に結論を書くと、本書は初段を目指す人にぜひおすすめしたい一冊です。

特におすすめしたい理由は、詰将棋だけでは身につきにくい「詰めろ感覚」を養えるからです。

詰将棋では「詰み」を読む力は鍛えられますが、実戦では「今すぐ詰みではないけれど、受けなければ次に詰む」という局面が数多く現れます。

本書では、

  • 詰めろを掛ける力
  • 相手の詰めろを見抜く力
  • 詰めろから正しく逃れる力

を問題形式で学べます。

終盤力をさらに一段階レベルアップさせたい人にぴったりの一冊です。


本の概要

項目内容
タイトル詰めろ将棋
著者森信雄
ページ数384ページ
問題数280問(詰めろ140問・詰めろ逃れ140問)
おすすめ度★★★★★

問題数は全部で280問と非常にボリュームがあります。

難易度も5段階に分かれているため、初級者から有段者まで幅広く取り組めます。


詰めろと詰みの違い

「詰めろ」と「詰み」は似ていますが、意味は異なります。

詰みは、相手に受ける手がなく、必ず詰む状態です。

一方で詰めろは、「相手が受けなければ次に詰む状態」を指します。

例えば、

  • 王手をかけていない
  • しかし次に詰みがある
  • 相手は受けなければ負け

という局面です。

実戦では詰みよりも詰めろが現れる場面の方が多く、詰めろを掛けられるかどうか、また相手の詰めろに気付けるかどうかで勝敗が決まることも少なくありません。

本書は、その「詰めろ感覚」を鍛えることに特化した数少ない問題集です。


実際に読んだ感想

私がこの本を読んだのは、将棋ウォーズ初段になる前でした。

1日10問ほどのペースで進め、約1か月で1周しました。

本書には、

  • 詰めろを掛ける問題が140問
  • 詰めろから逃れる問題が140問

収録されています。

どちらも頭金のような非常に簡単な問題から始まり、少しずつ難しくなっていく構成です。

難易度も★1〜★5で表示されているため、自分のレベルに合わせて取り組みやすいと感じました。

実際に解いてみると、

  • ★1・★2は比較的すぐ解ける
  • ★3は少し考えれば解ける問題が多い
  • ★4・★5になるとかなり読みが必要

という印象でした。

特に詰めろ逃れの問題の方が難しく感じることが多く、「こんな逃げ方があるのか」と驚かされる場面もありました。

問題は見開き構成になっており、左ページに問題、ページをめくった右ページに解答が掲載されています。

手数表示はありませんが、難易度表示があるため、自分の実力を把握しながら学習できます。

また、解説は比較的シンプルなので、テンポよく問題を解き進められる点も良かったです。

良かった点

1. 詰将棋では身につきにくい「詰めろ感覚」を鍛えられる

本書の一番の魅力は、詰めろだけを集中的に学べることです。

詰将棋の問題集は数多くありますが、「詰めろ」に特化した問題集はそれほど多くありません。

実戦では、いきなり詰みが現れるよりも、

  • あと一手で詰む形を作る
  • 相手の詰めろに気付く
  • 詰めろを受けながら攻めを続ける

といった場面の方が圧倒的に多くあります。

そのため、詰将棋だけでは補いきれない部分を学べるのが本書の大きな魅力です。


2. 詰めろを掛ける問題と詰めろ逃れの両方を学べる

本書には、

  • 詰めろを掛ける問題140問
  • 詰めろ逃れ140問

の合計280問が収録されています。

「詰めろを掛ける力」だけでなく、「相手の詰めろを受ける力」も同時に鍛えられるのは大きなメリットです。

私は特に詰めろ逃れの問題の方が難しく感じました。

一見するとどう頑張っても詰んでしまいそうな局面でも、遠くから大駒を打つことで詰めろを解除できる手があり、「こんな受け方があるのか」と驚かされました。

実戦では諦めてしまいそうな局面でも、最後まで受けを考える習慣が身につく一冊だと思います。


3. 実戦で役立つ形を多く学べる

本書を読んで印象に残ったのは、駒の焦点に持ち駒を打つ手が詰めろになりやすいということです。

最初は問題を解くのに苦戦しましたが、繰り返し解いていくうちに「この形なら詰めろになりそうだ」という感覚が少しずつ身についてきました。

実戦でも、以前より詰めろを見つけやすくなったと感じています。

また、相手からの詰めろを見落として頓死する場面も以前より少なくなったように思います。

もちろん、この本を1冊読んだだけで劇的に強くなるわけではありません。

しかし、終盤での判断力を磨くという意味では、十分に効果を実感できました。


4. 難易度が段階的で続けやすい

問題は★1から★5まで段階的に難しくなっていきます。

そのため、

  • 初級者は★1・★2から始める
  • 慣れてきたら★3へ進む
  • 最後に★4・★5へ挑戦する

というように、自分の棋力に合わせて学習できます。

私も最初は★1・★2を中心に解き進めました。

難しい問題で手が止まることが少なく、「少しずつレベルアップしている」という感覚を持ちながら取り組めたのは良かった点です。


気になった点

正直なところ、大きな不満点はありませんでした。

あえて挙げるとすれば、問題数が多く、一周するまでに時間がかかることです。

私自身は1日10問ほどのペースで進め、約1か月かけて一周しました。

384ページ・280問とボリュームがあるため、一気に終わらせるというよりも、毎日少しずつ継続して取り組くのがおすすめです。

また、解説は比較的シンプルなので、「なぜこの手が詰めろになるのか」をじっくり学びたい人は、自分で盤に並べて考えるとより理解が深まるでしょう。


他の終盤本との比較

『3手詰ハンドブック』との違い

『3手詰ハンドブック』は、詰みを読む力を鍛える問題集です。

一方、『詰めろ将棋』は、詰めろを掛ける力や詰めろを見抜く力を鍛えることに特化しています。

詰将棋をある程度解けるようになり、実戦の終盤で勝ち切る力を伸ばしたい人には、本書を組み合わせて学ぶのがおすすめです。

『3手詰ハンドブック 新版』レビュー|初心者から初段まで繰り返し解きたい定番詰将棋集


『5手詰ハンドブック』との違い

『5手詰ハンドブック』では、3手詰よりも深い読みが求められます。

そのため、終盤の読みそのものを鍛えたい人に向いています。

一方、本書は読みの深さだけでなく、「どの局面で詰めろを掛けるか」「どう受けるか」という実戦感覚を身につけられる点が特徴です。

『5手詰ハンドブック』レビュー|初段以降に読みの力を鍛えたい人におすすめの一冊


『寄せの手筋200』との違い

『寄せの手筋200』は、終盤全体の考え方や寄せの手筋を幅広く学べる一冊です。

一方、『詰めろ将棋』はテーマを詰めろに絞っているため、同じような形を繰り返し解きながら詰めろ感覚を養えます。

終盤力を総合的に伸ばしたいなら『寄せの手筋200』、詰めろを重点的に鍛えたいなら本書がおすすめです。

『寄せの手筋200』レビュー|初段を目指す人におすすめの終盤力を鍛える一冊

この本で学べること

本書を通して身につくのは、単に詰めろの形を覚えることではありません。

実戦で勝ち切るために重要な、次のような力を鍛えられます。

  • 詰めろを掛ける力
  • 相手の詰めろを見抜く力
  • 詰めろから逃れる力
  • 終盤で正確に攻めと受けを判断する力

特に、詰めろ逃れの問題では「受けがない」と思い込まず、最後まで最善手を探す習慣が身につきます。

こうした力は詰将棋だけでは鍛えにくく、実戦で勝率を上げるうえで非常に役立つと感じました。


初段を目指す人におすすめな理由

将棋ウォーズで初段を目指す人は、

  • 優勢なのに勝ち切れない
  • 相手の詰めろを見落として逆転負けする
  • 詰めろを掛けるタイミングが分からない

といった悩みを抱えることが少なくありません。

私自身も初段になる前に本書を読みましたが、以前より詰めろを見つけやすくなり、頓死も少なくなったように感じています。

もちろん、本書を読むだけで初段になれるわけではありません。

しかし、終盤で勝ち切る力を身につけるという意味では、大きな助けになる一冊でした。


効率的な取り組み方

私が取り組んだ方法は、1日10問程度を毎日続けることです。

このペースで進め、約1か月で一周できました。

また、難しい問題ばかりに挑戦する必要はありません。

まずは★1・★2を確実に解けるようになり、その後★3へ進むだけでも十分効果があります。

一周しただけでも勉強になりましたが、この本は繰り返し解くことで価値がさらに高まる問題集だと思います。

私自身も、これから何周か取り組んで詰めろ感覚をさらに磨いていきたいと考えています。


よくある質問(FAQ)

Q. 初心者でも解けますか?

はい。

難易度が★1から★5まで設定されているため、まずは★1・★2を中心に取り組めば無理なく学習できます。


Q. 詰将棋だけでは駄目ですか?

詰将棋は「詰みを読む力」を鍛えるには非常に重要です。

しかし、実戦では「詰めろ」を掛けたり受けたりする場面が多くあります。

そのため、詰将棋に加えて本書で詰めろ感覚を鍛えることで、終盤力をさらに伸ばせます。


Q. 初段を目指す人にもおすすめですか?

おすすめです。

特に終盤で勝ち切れない人や、頓死が多い人には役立つ一冊だと思います。


こんな人におすすめ

本書は特に次のような人におすすめです。

  • 将棋ウォーズ初段を目指している人
  • 終盤で勝ち切れないことが多い人
  • 詰めろを掛けるのが苦手な人
  • 相手の詰めろを見落としてしまう人
  • 詰将棋だけでは物足りなくなってきた人

逆に、まだルールを覚えたばかりの人は、先に3手詰などの易しい詰将棋で詰みの基本を身につけてから取り組むと、より効果を実感しやすいでしょう。


まとめ|『詰めろ将棋』は買うべき?

結論として、『詰めろ将棋』は終盤力を伸ばしたい人にぜひおすすめしたい一冊です。

詰将棋の問題集は数多くありますが、「詰めろ」を体系的に学べる本はそれほど多くありません。

本書では、詰めろを掛ける力だけでなく、詰めろを見抜く力や詰めろから逃れる力も同時に鍛えられます。

私自身も初段になる前に読み、

  • 詰めろを見つけやすくなった
  • 頓死が少なくなった
  • 実戦で終盤を落ち着いて考えられるようになった

と感じました。

「終盤であと一歩勝ち切れない」と悩んでいる人には、一度手に取ってみる価値のある一冊です。

詰将棋だけでは身につきにくい「詰めろ感覚」を鍛えたい人は、ぜひ挑戦してみてください。

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