『寄せの手筋200』レビュー|初段を目指す人におすすめの終盤力を鍛える一冊

結論|こんな人におすすめ

  • 終盤力を強化したい級位者・有段者
  • 詰将棋だけでは物足りないと感じている人
  • 戦法に依存しない実力を身につけたい人
  • 初段を目指して終盤を強化したい人

終盤力を伸ばしたいなら、ぜひ一度読んでほしい一冊です。


本の概要

  • タイトル:寄せの手筋200
  • ページ数:232ページ
  • 発売:2010年
  • 対象:級位者~有段者

本書には、実戦でよく現れる寄せの形が200題収録されています。

内容は次の11章で構成されています。

  • 上から押さえる
  • 挟撃の寄せ
  • 馬と角の活用
  • 龍と飛車の活用
  • 退路封鎖
  • 頭金までのプロセス
  • 端玉には端歩
  • 腹銀を使いこなす
  • 必殺の両王手
  • さまざまな寄せ
  • 手順の組み合わせ

終盤で頻出する寄せの手筋を体系的に学べる構成になっています。


初段へのおすすめ度

★★★★★(5/5)

私は初段になるまで、戦法よりも終盤力を優先して勉強してきました。

実戦の終盤では、「詰みがあるか」を探すだけではなく、「どうすれば相手玉を詰みに近づけられるか」を考える場面の方が多くあります。

本書は、その「詰みの一歩手前」の考え方を学べるため、初段を目指す人には非常におすすめです。

初段を目指すならいつ読むべき?

私がおすすめする終盤の勉強順は、

  1. 『3手詰ハンドブック』
  2. 『寄せの手筋200』
  3. 『5手詰ハンドブック』

という流れです。

まずは3手詰で基本的な詰みの形を覚え、その後に本書で「詰みに持っていくまでの寄せ方」を学ぶのがおすすめです。

実戦では、いきなり詰みが見える局面ばかりではありません。

相手玉の逃げ道をなくしたり、自分の駒を活用して寄せやすい形を作ったりする場面の方が多くあります。

『寄せの手筋200』は、そうした「詰みの一歩手前」の考え方を学べるため、初段を目指す人に特に向いている一冊だと思います。

特に本書は、実戦で勝ち切るための終盤力を伸ばす上で役立った一冊です。

書籍学べることおすすめのタイミング
3手詰ハンドブック詰みの基本形最初
寄せの手筋200寄せの考え方3手詰の次
5手詰ハンドブック読む力最後

実際に読んだ感想

本書には、実戦ですぐに役立つ寄せの手筋が数多く収録されています。

問題は比較的簡単なものから始まり、徐々に難易度が上がっていきます。

前半は3手程度読めれば解ける問題が多いですが、後半になると7~9手程度読む必要がある問題もあり、かなり歯ごたえがあります。

特に印象に残ったのは、

「これで必至になった」

と思っていた局面でも、解答を見ると即詰みの手順が載っていることが何度もあったことです。

寄せにはまだまだ考え方があることを実感でき、終盤力を鍛える上で非常に勉強になりました。


良かった点

① 実戦で使える寄せの手筋を幅広く学べる

本書には

  • 退路封鎖
  • 腹銀
  • 頭金
  • 両王手

など、実戦でよく現れる寄せの形が数多く掲載されています。

単なる詰将棋ではなく、「勝ち切るための手筋」を学べる点が魅力です。


② 戦法を問わず役立つ

本書で学べる内容は四間飛車でも居飛車でも矢倉でも役立ちます。

終盤力はどんな戦法でも必要になるため、勉強した内容が無駄になりません。


③ 難易度が徐々に上がる

最初は比較的取り組みやすい問題から始まり、後半になるにつれて本格的な寄せへと進みます。

無理なくレベルアップできる構成になっています。


気になった点

後半の問題はやや難しく感じる人もいると思います。

もし難しいと感じる場合は、

  • 3手詰め
  • 5手詰め

くらいの詰将棋に慣れてから取り組むと、より理解しやすくなるでしょう。


他の本との比較

『3手詰ハンドブック』との違い

『3手詰ハンドブック』は、詰みの形を覚えるための詰将棋集です。

一方、『寄せの手筋200』では、詰みになる一歩手前でどのように寄せていくかを学べます。

終盤力を総合的に鍛えたいなら、両方取り組むのがおすすめです。

『3手詰ハンドブック』の詳しいレビューはこちら


『将棋・ひと目の手筋』との違い

『将棋・ひと目の手筋』は、序盤・中盤・終盤を通して役立つ手筋を幅広く学べる一冊です。

一方、『寄せの手筋200』は終盤の寄せに特化しています。

終盤を重点的に強化したい人には、本書の方がおすすめです。

『将棋・ひと目の手筋』の詳しいレビューはこちら


戦法書との違い

『四間飛車上達法』や『四間飛車を指しこなす本』などの戦法書は、序盤から中盤の考え方や定跡を学ぶ本です。

本書は戦法を問わず役立つ終盤力を鍛えられるため、どんな戦法を指す人にもおすすめできます。

『四間飛車上達法』の詳しいレビューはこちら

『四間飛車を指しこなす本』シリーズの詳しいレビューはこちら


この本で学んだこと

本書を読んで特に役立ったと感じたのは、相手玉を寄せる際の考え方です。

以前は、相手玉に詰みがあるかどうかばかり考えてしまい、詰みが見えないと攻めが止まってしまうことがありました。

しかし、『寄せの手筋200』を読むことで、詰みだけではなく「相手玉の逃げ道をなくして寄せやすい形を作る」という考え方を学ぶことができました。

特に印象に残っているのは退路封鎖です。

相手玉の逃げ道をあらかじめ制限することで、その後の攻めが成功しやすくなるという考え方は、実戦でも意識するようになりました。

単に詰みの手順を覚えるだけではなく、勝ちに近づくための準備を学べたことが、本書を読んで最も大きな収穫でした。


効果的な読み方

おすすめは、一度解いて終わりにしないことです。

私は本書を2~3周ほど繰り返し解きました。

1周目では解けなかった問題でも、何度も見ることで「この形ではこの寄せを狙う」という感覚が身についていきます。

手筋は知識として知っているだけでは、実戦で使うことは難しいです。

そのため、

  • 一周解く
  • 間違えた問題を復習する
  • もう一度最初から解く

というように、何度も繰り返すことをおすすめします。


読む前に確認したいこと

本書は、

  • 3手詰が解けるならおすすめ
  • 初心者には少し難しい
  • 繰り返し読む本

です。

逆に、将棋を始めたばかりで3手詰めもまだ難しいという人には、まずは簡単な詰将棋から始める方が取り組みやすいでしょう。

詰将棋の勉強法については「詰将棋は3手詰で十分?」でも詳しく紹介しています。


寄せの手筋200に関するよくある質問

Q. 初心者でも読めますか?

A.

駒の動きが分かる程度であれば取り組めますが、3手詰をある程度解けるようになってから読むと、より理解しやすいと思います。


Q. 『3手詰ハンドブック』とどちらを先に読むべきですか?

A.

私は『3手詰ハンドブック』を先におすすめします。

まず詰みの基本形を覚え、その後に本書で寄せの考え方を学ぶと理解しやすくなります。


Q. 何周くらい読むのがおすすめですか?

A.

私は本書を2~3周ほど繰り返し解きました。

一度読んで終わりではなく、間違えた問題を中心に何度も解くことで、実戦でも使える手筋として身につきやすくなります。

寄せの手筋は知識として定着することで、実戦でも自然と使えるようになります。


Q. 初段を目指すなら読む価値はありますか?

A.

あります。

私は初段になるまで、戦法よりも終盤力を重視して勉強しました。

本書は終盤の寄せを体系的に学べるため、初段を目指す人に特におすすめです。


Q. 詰将棋だけではだめですか?

A.

詰将棋は詰ませる力を鍛えられますが、実戦では詰みが見えていない局面の方が多くあります。

本書では「どうやって詰みに近づけるか」を学べるため、詰将棋と組み合わせて勉強するとより効果的です。

Q. 『寄せの手筋200』は何級くらいからおすすめですか?

目安としては、将棋のルールを覚えたばかりの初心者より、基本的な詰みの形を理解し始めた級位者~初段を目指す人に向いている本だと思います。

ただし、3手詰がある程度解けるなら級位に関係なく取り組めます。

まとめ|結局買うべき?

結論として、終盤力を鍛えたい人には自信を持っておすすめできる一冊です。

私は初段になるまで、戦法だけでなく終盤力の強化を重視してきました。

その中でも、本書は「詰みの一歩手前」を考える力を身につけるのに非常に役立ったと感じています。

→『初段になるために私がやったこと・やらなかったこと』はこちら

「手筋」「詰将棋」「寄せ」は、どんな戦法を指す人にも共通して必要な力です。

その中でも、寄せを体系的に学べる本として、『寄せの手筋200』は長く手元に置いて繰り返し読みたい一冊です。

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